美術館について

美術館設計と展示作品

良寛の里美術館は、良寛が人生の終盤を過ごした和島の地に1991年に開館しました。建物は、ふたつの菱形の展示室が連なるように配置された、特徴的な構造となっています。これは、大きな棟を良寛、小さな棟を貞心尼に見立てた設計意図が込められており、建築そのものにふたりの物語がそっと寄り添うように造られました。苔むした石と木々に囲まれた静かな中庭に面した窓からは、ふたつの棟が庭を挟んで寄り添うように建てられている様子が見渡せます。

常設展示では、良寛が晩年に残した漢詩や和歌を中心に紹介しています。飾らずに伸びやかな筆遣いと、自然や日常を詠んだやさしい言葉には、良寛の人柄とその暮らしが映し出されています。展示内容は定期的に一部を入れ替え、来館のたびに新たな発見を楽しめる展示企画としています。

美術館は丘の上に建っており、晴れた日にはロビーから里山の四季を望むことができます。良寛にとって和島の里山は、木村家で暮らし、多くの歌を詠んだゆかりの深い自然でもあります。

展示空間と建築、そして庭の風景が緩やかにつながっているこの美術館は、作品を「見る」だけでなく、良寛の暮らしや考え方を、自然の中で「感じる」場所として設計されています。